文法

副詞


副詞は必ず動詞・形容詞などの前に置かれる。単用することはない。

副詞は数が多いから、分類してそれぞれの特徴を覚えましょう。

1.範囲副詞

也  只


 「全部、みんな」

まとめる意味を表す。まとめる対象は“都”の前の成分ですが、主に主語です。


前に置かれた成分は必ず複数出なければなりません。


我们都是学生。      私たちはみんな学生です。

我每天都去学校。     私は毎日学校に行きます。


疑問

你们都去吗?       あなたたちはみんな行きますか。


否定

二つの否定式があります。


1.“都不”は全面否定。

他们都不是日本人。  彼らはみんな日本人ではありません。


2.“不都”は部分否定。

他们不都是日本人。 彼らはみんな日本人のわけではありません。


・複数の副詞がある場合

这些也都是我的。   これらも全部私のです。

他们都会说汉语。   彼らはみんな中国語を話せます。


相互の位置関係は複雑で、一言で言いきれない部分がありますので、

練習を通じて、多様な変化を経験して、覚えるしかないでしょう。

日本語の「」とほぼ同じ。

我们也去。


否定:我们也不去。

疑問:他们也是学生吗?


“也”は主語にかかるときと目的語にかかるときがある。

主語にかかる場合、主語が異なります。

我是学生,她也是学生。  私は学生です、彼女も学生です


目的語にかかる場合、主語は同じ、目的語異なります。

我会说汉语,也会说日语。  私は中国語を話せます。日本語も話せます


只「だけ、しか~ない」

                 我只有一个姐姐。    私は姉一人しかいない。

                 我只去过中国。     私は中国にしか行ったことがない。


2.頻度副詞

動作の連続・持続・重複などを表します。

“又”“还”“再”は用法が似ているから、よく出題されます。


【“又”】


“又”は動作の繰り返しを表しますが、その動作はすでに行われた「過去」のことです。

従って文末に“”があるのが特徴です。


昨天他。     昨日彼はまた来た。


否定形は“没有”だけ、“不”は使えません。

昨天他又没有来。    昨日彼はまた来なかった。

否定形では“了”をつけません。



【“还”】


“还” も動作の繰り返しを表しますが、「今(進行中)、これから(未来)」のことに使います。


明天他还来。


※否定形は“不”だけ、“没有”は使えません。


明天他还不来。     明日彼はまた来ない。

×明天他没有来。


“还”は「状態」の持続も表します。


哥哥还在看电视。    兄はまたテレビを見ています。


「持続」性を強調するため、よく“还在~”で使います。

兄は先からずっとテレビを見ていることを表します。


“还”は“没有”を修飾して、「まだ~ない」の用法もあります。


我还没吃饭呢。    私はまだご飯を食べなかった。


“再”


同じく動作・状態の重複と継続を表しますが、主に願望、命令、呼びかけの構文で使います。

请再说一遍。   もう一回話してください。

明天再来吧。   明日また来てよ。


出題point

対策の視点からすると、“又”“还”“再”をセットで覚えるほうが効率です。なぜなら、中検はよくこの三者の異同をポイントとして出題して、受験者を迷わせるからです。例えば、


昨天他(   )来了。

①还     ②再        ④没


これは中検の出題のよくある出題パターンです。

つまり“又”・“还”・“再”を常に一緒に出して受験者を迷わせます。


従って、“又”・“还”・“再”はそれぞれほかの使い方もありますが、主に三者の共通の「また」の意味に焦点を照らして覚えましょう。


三者の主な特徴、区別するポイントをまとめておきます。


1.“又”は文末に“了”がある。


2.“又”“还”の前に時間詞がよく来ますが、それも判断な材料になります。

“昨天”のような過去のことなら、“又”、“明日”のような未来ことなら“还”の可能性が高いです。


3.“请”とか“吧”など命令、願望を表すと、間違いなく“再”。ちなみに、第二人称も“再”の特徴の一つ。

主に目の前の対話の相手にお願いしたり、指示を出したりするから、基本的第二人称です。

3.否定副詞


中国語では否定を表す副詞は、三つだけです。


“不”/“没(有)”/“別”


1.“不”

「~ではない」「~しない」


     他不是中国人。    彼は中国人ではなりません。

我不去图书馆。    私は図書館に行かない。

     我不想吃饺子。    私はギョーザを食べない。

助動詞“想”を否定する

     我不会说汉语。    私は中国語を話せません。

助動詞“会”を否定する

     我的房间不大。    私の部屋は大きくない。

形容詞を否定する


否定副詞は基本的には動詞・形容詞の前に位置しますが、複数の成分がある場合、“不”の位置に要注意。



2.“没(有)”

   二つの使い方があります。


(1)動詞“有”の否定。 「ありません」「いません」


你有姐姐吗?            あなたはお姉さんがいますか。  

我没有姐姐。      私は姉がいません。


学校食堂有咖啡吗?      学校の食堂にコーヒーがありますか。

没有。        ありません。


(2)“了”の否定     「~しなかった」「~していない」


你去图书馆了吗?     きみは図書館に行きましたか。

我没(有)去图书馆。   ぼくは図書館に行きませんでした。


3.“別”(不要)

動詞の前で制止、禁止を表す。「~するな。/~しないで」


             你别看电视。                  テレビを見るな。    

         

出題point

【“不”“没(有)”“別”の区別】


日本語から考えましょう。


“不”は主観意思を否定します。主に未来のことに用います。


           明日映画を観に行きますか。     行きません。

你明天去看电影吗?         不去。


“没(有)”は実現していないことを表すから、主に過去のことに用います。


昨日映画を観に行きましたか。  行きませんでした。   

你昨天去看电影了吗?        没去。


“別”は禁止の意を表すから、未発生、あるいは進行中のことに用います。


          明日映画を見に行かないで。  (明日のこと、まだ見ていない)

你明天別去看电影。


テレビをもうみないで。    (進行中のことを制止します。)

你别看电视

4.程度副詞


主に形容詞の前で、程度を表します。

準4級は次の程度副詞を覚えましょう。


1.“很”    「とても」

她很漂亮。         彼女はきれいです。

       我很想去。     私はとても行きたい。


“很”は形容詞述語文では、飾りとして使われる場合が多い。


2.“太~了”   「本当に~だ」「~すぎる」

 “~”のところに形容詞を入れます。

 “太~了”は感心を表すのにピッタリ。


また、よいことにも使えるが、主に望ましくないことに使います。


太好了!    よかった!

     太热了。     熱すぎる。


3.“不太~”    「あまり~ない」


    不太贵。     あまり高くない。

 不太喜欢。     あまり好きではない。


4.“真”     「本当に」

 这里真热闹。     こちらは本当ににぎやかです。


5.“有点儿”    「ちょっと、少し~」

   望ましくないことに使います。


    今天有点儿冷。   今日ちょっと寒い。

  ×饺子有点儿好吃。  ギョーザはちょっと美味しい。